「たたら製鉄に由来する奥出雲の資源循環型農業」 日本農業遺産に認定《中国地方初》 

最終更新日:2019年4月1日

 「たたら製鉄に由来する奥出雲の資源循環型農業」がこの度『日本農業遺産』に認定されました。(平成31年2月15日 認定) 

 将来にわたり受け継がれるべき、伝統的な農林水産業が営まれている地域を農林水産大臣が認定するもので、これまでの8地域(平成28年度認定)に加え、今回7地域が新規認定されました。

棚田 秋の稲田
▲ 福頼棚田展望台からの棚田景観(奥出雲町横田地域 蔵屋方面)

 今回の『日本農業遺産』の認定を受けて、たたら製鉄に由来する農業と食の魅力、たたら製鉄の歴史文化をさらに情報発信してまいります。

 特に、奥出雲町の特産品である仁多米、奥出雲和牛、椎茸、そばのブランド化をはじめ、農商工連携による農産加工品の開発や都市農村交流の促進、観光客の誘致による地域経済の活性化をめざしてまいります。

 また、農業者をはじめ、地域住民が先人たちの知識や技術、地域の価値を再認識することで自信と誇りを醸成するとともに、次世代へのふるさと教育の充実、伝統行事や郷土料理など文化の保存・継承につながることを期待しています。

 日本農業遺産の認定を受け、今後、農業システムの保全・継承に向けた取組をすすめてまいります。

世界農業遺産・日本農業遺産の認定結果

農林水産省ホームページをご覧ください。

世界農業遺産への認定申請に係る承認及び日本農業遺産の認定を行う地域の決定について

たたら製鉄と奥出雲の農林畜産業

  1300年以上の歴史をもつ「たたら製鉄」(=日本古来の製鉄法)は、単に良鉄をつくり出しただけでなく、鉄穴流しによる砂鉄採取法によって山々を切り崩し、その跡地を棚田に再生しました。

 そして、たたら製鉄を背景に、鉄製品の運搬、農耕用の牛馬振興と和牛改良を重ね、現在の「奥出雲和牛」の基礎を築きました。優秀な系統を引き継ぐ和牛改良にあわせ、牛ふんや山草など有機質堆肥を水田に施用する耕畜連携により、地域ブランド米『仁多米』を生産し、資源循環型の農業システムが営まれています。

 かつてたたら製鉄の燃料である木炭生産の薪炭林から、現在ではシイタケ等の原木供給林として森林資源を循環利用し、伐採跡地の焼畑や鉄穴流し跡地で栽培された在来ソバが保存・継承され、奥出雲地域では自然と共生した農業を通じ、高品位な農産物を育んでいます。

  こうした、たたら製鉄によって築かれた棚田をはじめ、砂鉄採取のために導いた水路やため池を再利用するなど独自の土地利用により稲作や畜産を中心とした複合的農業が営まれ、四季折々の棚田景観を形成し、これらの里山環境には多様な動植物が育まれています。

秋の収穫作業

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