○奥出雲町男女共同参画推進条例

平成21年3月19日

条例第4号

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、町、町民及び事業者の責務を明らかにするとともに、町の施策の基本的事項を定めることにより、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し、もって男女共同参画社会を実現することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として自らの意志によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を分かち合うことをいう。

(2) 積極的改善措置 社会のあらゆる分野における活動に参画する機会についての男女間の格差を改善するため、必要な範囲において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

(3) 事業者 町内において営利、非営利、個人、法人を問わず事業を営んでいるものをいう。

(4) セクシュアル・ハラスメント 性的な言動により相手方を不快にさせ、若しくはその者の生活環境を害すること、又は性的な言動に対する相手方の対応によりその者に不利益を与えることをいう。

(5) ドメスティック・バイオレンス 配偶者(事実上の婚姻関係にある者及び過去にこれらの関係にあった者を含む。)に対して身体的又は精神的苦痛を与える暴力行為をいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画の推進は、男女の個人としての尊厳が重んぜられ、性別によって差別的扱いを受けることなく、個人として能力を発揮する機会が確保され、男女の人権が尊重されるよう行われなければならない。

2 男女共同参画の推進は、性別による固定的な役割分担意識による社会制度又は慣行が、男女の社会における活動の自由な選択を妨げることがないように配慮されなければならない。

3 男女共同参画の推進は、男女が対等な社会の構成員としてあらゆる分野の方針の立案及び決定の場へ共に参画する機会が確保されなければならない。

4 男女共同参画の推進は、男女が相互の協力と社会の支援の下に、家事、育児、介護その他の家庭生活における活動についての役割を円滑に果たし、かつ、社会生活における活動に対等に参画できるよう行わなければならない。

5 男女共同参画の推進は、国際社会における取組みと密接に関連していることを考慮して行わなければならない。

(町の責務)

第4条 町は、前条の基本理念にのっとり、男女共同参画の推進に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない。

2 町は、男女共同参画施策の策定及び実施に当たり、必要に応じ、積極的改善措置を講ずるよう努めなければならない。

3 町は、男女共同参画の推進に当たり、国、県、町民及び事業者と相互に連携し、協力して実施するよう努めなければならない。

(町民の責務)

第5条 町民は、基本理念にのっとり、家庭、職場、学校、地域その他のあらゆる分野において、男女共同参画施策の推進に努めなければならない。

2 町民は、町が実施する男女共同参画施策に協力するよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、基本理念にのっとり、事業活動に当たり男女共同参画の推進に努めなければならない。

2 事業者は、町が実施する男女共同参画施策に協力するよう努めなければならない。

(性別による権利侵害の禁止)

第7条 何人も、社会のあらゆる場において、男女共同参画の推進を阻害する次の行為を行ってはならない。

(1) 性別による差別的取り扱い

(2) セクシュアル・ハラスメント

(3) ドメスティック・バイオレンスその他性別に起因する暴力的行為

(公衆に表示する情報に関する配慮)

第8条 何人も、情報を公衆に表示するに当たっては、前条各号に掲げる行為を助長させ、又は連想させる表現及び過度の性的な表現を用いないよう配慮しなければならない。

(男女共同参画計画)

第9条 町は、男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)第14条第3項の規定に基づき、男女共同参画の推進に関する基本的な計画(以下「男女共同参画計画」という。)を策定するものとする。

2 町は、前項の男女共同参画計画の策定に当たっては、広く町民の意見を反映できるよう努めなければならない。

3 町は、男女共同参画計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

4 前2項の規定は、男女共同参画計画を変更する場合に準用する。この場合において、「男女共同参画の策定」とあるのは「男女共同参画の変更」と、「男女共同参画を策定」とあるのは「男女共同参画を変更」と読み替えるものとする。

(施策の実施等に当たっての配慮)

第10条 町は、その実施する施策の全般にわたり、男女共同参画の推進に配慮するものとする。

(広報活動等)

第11条 町は、基本理念に関する町民及び事業者の理解を深めるため、広報活動その他の適切な措置を講ずるものとする。

(推進体制の整備)

第12条 町は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的に策定し、及び実施するために必要な体制を整備するよう努めるものとする。

(苦情への対応)

第13条 町は、町が実施する施策に関する男女共同参画についての町民及び事業者から苦情の申出を受けた場合には、適切な措置を講ずるよう努めるものとする。

(調査研究)

第14条 町は、男女共同参画施策を推進するため、必要な調査研究を行うものとする。

(報告)

第15条 町は、施策の総合的な推進に資するため、男女共同参画の推進に関する施策の実施状況をとりまとめ、公表するものとする。

(委任)

第16条 この条例に定めるもののほか、男女共同参画の推進に関し必要な事項は、町長が別に定める。

この条例は、公布の日から施行する。

奥出雲町男女共同参画推進条例

平成21年3月19日 条例第4号

(平成21年3月19日施行)